軽EV市場の新たな主役候補:BYD RACCOとは?

中国のEV最大手であるBYDが日本専用に開発した軽EV RACCO(ラッコ) は、2026年夏の発売を予定している軽自動車規格の電気自動車です。全長3,395×全幅1,475×全高1,800 mmのスーパーハイトワゴンとして、後席スライドドアなど日本のユーザー好みの装備を持つ点が大きな注目ポイントです。

RACCOは初期段階では20 kWh前後のバッテリーを搭載し、約200 km超、さらにロングレンジ仕様は30kWhのバッテリーを搭載して300km超と発表されています。ただいまだ詳細は明らかにされていません。

BYD RACCO 公式サイト https://byd.co.jp/byd-auto/racco-special/


日産サクラとは? 軽EV市場の基準モデル

一方、日産の 日産サクラ(SAKURA) は、2022年に登場した日本初の量産軽EVの一つで、国内の軽EV市場の基準モデルとして知られています。20 kWhのバッテリー搭載で、WLTCモードで約180 kmの航続距離を実現しています。価格はグレードによって約259万~308万円程度で、CEV補助金の対象にもなります。

サクラは軽EVとしての実績があり、先進安全支援やプロパイロットなど日本市場での使い勝手を意識した装備も評価されているモデルです。

日産 サクラ公式サイト https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/sakura.html


補助金・価格:どちらが“お得感”を打ち出せるか

✅ 購入価格比較

  • BYD RACCO: 予想価格 約260万円前後(発売前情報)
  • 日産サクラ: 価格 約259~308万円(グレードにより幅あり)

初期価格としては両車はほぼ拮抗しますが、補助金を考えると差が生まれる可能性があります。2025〜26年度の日本のCEV補助金制度では軽EVの場合、国の補助だけで50〜60万円前後が見込まれ、さらに自治体独自の補助と組み合わせると約100万円近くの支援も可能との予想もあります。

ポイント: RACCOが補助金後に200万台前半まで価格を落とせるなら、サクラと十分勝負できる可能性があります。


品質・信頼性:日本市場でのブランドイメージ

日産サクラ(日本ブランド)

  • 国内生産・販売体制による安心感
  • 保守ネットワークの充実
  • 長年の軽自動車設計技術の蓄積

日本の消費者が車選びで重視する「品質・信頼性」の面では、日産サクラなどの国産ブランドが強い印象を持たれており、この点はRACCOにとって大きなハードルです(特にアフターサービスや長期信頼性)。

BYD RACCO(中国ブランド)

  • 世界的なEV生産実績
  • バッテリー技術は業界評価が高く、安定性に定評あり
  • ただし日本市場でのブランド認知・信頼はまだ成熟段階

BYD全体としては欧米や中国では実績があるものの、日本では販売実績がまだ浅いため、初期の品質イメージやサービス網の整備が重要です。これがどれだけ評価されるかは、売れ行きに大きく影響します。


航続距離・性能:日常使い以上の価値は出せるか?

航続距離

  • 日産サクラ: 約180 km(WLTCモード)
  • BYD RACCO: 同じく約180 km前後(20 kWh仕様)
  • 予想(ロングレンジ仕様): 300〜370 km程度という分析もあり、日産を上回る可能性あり。

現状のベースモデルでは差は小さいですが、ロングレンジバッテリーの設定が実現すれば、RACCOは圧倒的に日常利用を超えた使い勝手を提供できます(郊外ドライブ・冬季利用など)。

性能・装備

サクラは日本の軽規格に最適化されており、静粛性や加速性能、先進安全機能のバランスが評価されています。RACCOは現段階でスペック発表段階なので細かな性能比較は難しいものの、スライドドアやADAS、デジタル装備面で差別化の余地があります。


総合評価:RACCOはサクラを超える可能性がある?

評価軸日産サクラBYD RACCO
購入価格◎ (実績あり)◎ (価格次第)
補助金後価格
航続距離○ / ◎(上位バッテリ)
品質・信頼性 △(日本ではこれから)
ブランド価値△(これから築く段階)
日本市場適合

結論:

  • RACCOは価格と補助金をうまく組み合わせれば、サクラ以上のコスパと走行距離を実現する可能性を持っています。
  • しかし、品質・信頼性、販売網の強さ、ブランドイメージといった日本独自の車選びの価値観では、サクラに分がある場面も多いです。
  • 「初期発売直後の勝負」ではサクラが安心感でリードする可能性が高く、「長期的にブランドとして根付く」ならRACCOは十分挑戦者になり得ると言えます。


まとめ:「RACCOがサクラを超えるか?」

RACCOは単なる中国製EVではない。
日本専用設計の軽EVとして、価格・補助金メリット、航続距離(特に上位仕様)、装備面で注目に値します。ただし、日本のユーザーが求める品質感・信頼性・安心感という観点では、日産サクラのアドバンテージは小さくありません。

短期的視点: サクラと同等の売れ行きは期待できるが、RACCOがその座を奪う保証はない。


中長期的視点: RACCOが日本のEVユーザーの信頼を勝ち取り、幅広く受け入れられれば、サクラ以上の存在感を示す可能性は十分ある。

EV化が本格化する中、軽EVは日本の次世代モビリティの重要なキーになるでしょう。どちらのモデルが選ばれるかは、ユーザーの価値観と市場の動き次第です。

【BYD製 RACCO(ラッコ)関連の過去記事】

中国BYD製 軽乗用EV「RACCO(ラッコ)」より日産サクラのほうが信頼性が高く安全でおススメだと思う理由