2050年カーボン ニュートラルを目指してガソリン車が売られなくなりEV(電気自動車)だけになるって本当?
政府は2050年までに温室効果ガス排出を実質ゼロにという目標を掲げました。
温室効果ガス排出を実質ゼロということは全ての車がEVのようにガソリンエンジンのような内燃機を搭載しない構造になるということです。外国を見ても
アメリカ カリフォルニア州が2035年までにHVを含むガソリン車の販売を禁止する方針
フランス 2040年までにガソリン車の販売を禁止(HVがどうなるのか非公表)
イギリス 2030年までにガソリン車の販売を禁止。2035年までにHVの販売も禁止
ノルウェー 2025年までにHVを含むガソリン車の販売を禁止
という風にガソリン車の廃止が段階的に決まっています。ノルウェーに関しては2025年までにはHVを含むガソリン車の販売が全面禁止になるので電動化では世界で一番早い国になっています。そんな風に世界各国がゼロエミッションに動く中でトヨタ会長の発言が注目されています。
なぜトヨタ会長の発言に注目が集まったのか?
自工会・豊田章男会長が大手メディアに「電動化車両はEVだけではない!」ミスリードやめてと苦言
※参考 くるまのニュース
ただこの発言の言い分は、もの凄く当たり前のことだと思うんですが、とても大事なことを避けている気がします。
日本だけガソリン車にこだわっていても海外で売ることができないので意味がない!
日本だけでなく他の先進国もガソリン車廃止の方向なので輸出できないんですよ!
ちなみにTOYOTAの2020年4月実績でいくと
国内販売(含軽)は9万7563台
グローバル販売台数は42万3302台
トヨタの販売台数の8割が海外での販売、残り2割が国内販売ということで一番の顧客は海外ということになります。
そう考えると遅かれ早かれ海外への輸出も考えると切り替えていくことを視野にいれていく時期なんだと思う。ただ次世代の方式が何になるのかは現時点で確定はしていないものの海外の動きに合わせて動くことも必要だと思います。現時点では海外では水素ではなくEV(電気自動車)になる流れだと思います。
そして我々ドライバーも脱ガソリンを視野に入れていく必要のあるんじゃないかと思います。といっても大げさな話ではなく2030年代に純粋なガソリン車の販売はできなくなるので最低でもハイブリッド車、もしくはEV(電気自動車)購入を頭の片隅に置いておく必要があります。
EVへの移行は本当に可能なのか?
充電スタンドがないのに無理だよ!馬鹿じゃないの?
と思う人もいるかもしれませんが、充電スタンドに関しては、よほどの田舎に行かない限りは結構数があります。また今後、全体でみるとガソリンスタンドが減ることがあっても増えることはありません!。これからガソリン車をなくしていこうというのにガソリンスタンドへの新規の投資はリスキーですし、既存のガソリンスタンドも地下に埋めているタンクの使用期限も数年前に法律で決まって設備修繕の負担が大きいので、不採算店や利益が見込めないお店が地下に埋めてあるタンクの新調をするというのも考えにくいところです。
そう考えると徐々にガソリンスタンドが姿を消してEVの充電スタンドが増えていくほうが現実的だと思います。少なくとも私は現時点ではガソリンスタンドが水素スタンドに変わっていくとは思えませんし水素カーが次世代の覇権を握るとはとても思えません。
実際に売れているというか唯一でまともに販売されているEVは日産リーフですが、気をつけてみてみると意外と街中を走っています。日産ディーラーの充電器を見るとよく日産リーフは充電していますし、ショッピングセンターの無料充電器を見てもリーフが充電しているのをよく見かけます。意外とEVは普及していますよ。
トヨタに関しては水素カー、全個体電池など様々な技術へ投資を行って次世代カーに最適なものを模索中です。確かにトヨタ会長の言うようにEVを作る時に出る二酸化炭素が多いのでEVにしても意味がない、日本は火力発電が多いからEVにしても電力を使うことで二酸化炭素の量が増えるから意味がないというのも当たり前の話ですが、それを理解しながら答えを探していく必要があります。
ただそれでも現状維持をするのではなく、次の世代に繋ぐためのカーボンニュートラルと日本経済の今後を考えると少し強硬なスケジュールというのは必要なんだと思います。日本人はいつだって創意工夫で世界をリードしてきたので、次世代にもそれを期待しているんじゃないかと思います。
ただ現時点では、バッテリーの劣化の問題、バッテリー供給の問題、電力をどうするのか?、ガソリンスタンドはどうなっていくのか?電力は電力会社以外は充電時間でしか売れないが、世代によって充電速度で不公平がでてくるので充電量で売れるように法改正できるのか?、劣化したバッテリーはどう処分するのか?数多くの問題があるのも事実です。
ただここ10年で車の革命が起きそうなのは間違いなさそうです。